職業の中には誰でも出来て「きつい」仕事と専門的な技術があって「きつい」仕事があります。タイル職人は後者です。給料と言う観点からみると後者が有利です。
タイル職人に初めからなりたくてなる人は少ないかもしれません。いろいろ誘いがあって、いつの間にかタイル職人になっていたとか、他の職種から変わってきたという人がほとんどだと思います。
タイル職人になろうと思ってもはじめは手元(読み:てもと:職人の手伝い・補助)からスタートです。タイルを運んだり、タイルをカットしたり、セメントを練ったりです。
そもそもスポーツをあまりやっていない人がタイル職人の手元を8時間やったら一日で嫌になります。タイル職人は能力に個人差があっても、まずは「体力」勝負なのです。この基礎的な「体力」がないと、タイル職人にも左官職人にも大理石などの石張り職人にもなれません。会社は新人の見習いに対しては徐々に「体力」をつけていくプログラムを用意する必要があります。親方は必要ですが、常に親方について修行するというのはもう昔の話です。新しいタイル職人が出てこないからです。
勉強落ちこぼれが建築業種の職人になるという短絡的な問題ではありません。職人にも優秀な人はいくらでもいます。「体力」等の理解が深まれば、大卒のタイル職人が出てきて稼ぐ時代が来てもおかしくありません。そのことはまた今度。
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