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  • 執筆者の写真honupose staff

LIXILがエコカラット下地に慎重な訳


こんにちは。


先日、LIXILさんにエコカラットの適応下地についていろいろ聞きました。特にリフォームの適応下地についてです。今回のテーマは「LIXILがエコカラット下地に慎重な訳」です。


エコカラット施工マニュアルが2023年に改定されていますが、2022年の施工マニュアルより適応下地について厳格化の方向に変わったようです。



きっかけはおそらくリフォーム現場でエコカラットの剥離や落下が起きたためと推察します。マニュアルは不具合が起きれば、その深刻さによって変わるものだからです。


特にリフォームにおけるエコカラット適応下地が「壁紙を剥がしてから施工するのが基本です。」と大きな文字で強調するようになった点が大きな変化です。


そして「裏打ち紙は可能な限りすべて剥がす」のも基本です。


LIXILさんの「裏打ち紙」は「裏紙」とは違う概念のような話でしたが、どう考えても裏打ち紙は裏紙と考えていいと思います。また、裏紙も紙なので、そこでも層になったりします。


ちなみにサンゲツさんに聞いたら壁紙に「裏打ち紙」と言う概念はないと言ってました。多くの壁紙メーカーに聞いた訳ではないし、サンゲツさんに聞いたといっても、たった1人に聞いただけなので本当の答えがわかりません。また、メーカーによっても考え方が違うのかもしれません。


当社の経験とこのような情報から総合的に壁紙(クロス)の層構造をまとめると


壁紙を表面から見ると、表層(撥水等のコート加工)+塩ビ層+裏紙(裏打ち紙)です。高い壁紙だとさらに層が多くなっているようです。繰り返しになりますが、裏紙も紙なので層になっています。


LIXILさんは、新しい石膏ボードにエコカラットを張ると言うのが大前提と考えています。安全面からすると当然の回答です。LIXILさんがエコカラットを張るのに嫌う下地が


1、撥水加工された塩ビ系壁紙

2、オレフィン系壁紙(非塩ビ)

3、紙系壁紙


です。この壁紙類に張ったエコカラットが剥離や落下したか、実験での検証結果が悪かったかのどちらかでしょう。


最近の壁紙(クロス)は安価なものでも撥水加工されている場合も多く、撥水加工されたクロスの上からでは接着剤が剥がれやすい、と当社は壁紙の認識を改めました。


壁紙の「裏打ち紙」を可能な限り剥がすこととLIXILさんのマニュアルではありますが、実際現場では、それは容易ではありません。下手をすると石膏ボードを痛めるためです。ここの知識がないとリフォームでのエコカラット張りはプロとしては厳しいと思います。また、クレームにも繋がります。DIYならエコカラットが落ちても問題になりませんが、プロは剥がれないように考えなければなりません。



そこで当社のリフォームでのエコカラット張り方針は、


1、クロス(壁紙)の種類を確認の上、問題ない壁紙なら、その上からステンレスタッカーを止めてエコカラット張りをする、から


→壁紙の種類や品番が分からない場合は塩ビ層までいったん剥がし、取れきれない裏打ち紙層はステンレスタッカーで補強する、に変更。(つまり、具体的な壁紙品番を確認するようにしました。)


2、コンクリート直張りの壁紙へは施工しない


お客様にお願いすることとしては、


1、仕様書において壁紙の種類を確認してもらう


2、コンクリート直張りでないことを確認してもらう


でした。(直貼りの場合はクロスがないこと、下地精度に問題ないこと)



それではまた。


エコカラット下地の知識
エコカラット下地の知識

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